
日本の包丁は世界的にも評価が高いですが、日本製の包丁と並び称されるのがドイツの包丁。ドイツにはゾーリンゲンという刃物作りで有名な街があり、ここから世界に向けて沢山の包丁が出荷されています。
こちらのページでは、そのドイツ・ゾーリンゲンの代表的な包丁メーカーを取り上げ、いくつかのお薦め製品もご紹介します。一部に、ドイツメーカーの名前の入った包丁が日本や中国で生産されているケースもありますが、当ページでは”ドイツ製”に拘りドイツならでは良さのある包丁をご紹介したいと思います。
ドイツ包丁最大手、ツヴィリング J.A. ヘンケルス
Zwilling J.A. Henckels(ツヴィリング J.A. ヘンケルス)はドイツだけでなく世界でも最も有名な包丁メーカーの一つ。この双子のロゴマークに見覚えのある方も多いのではないでしょうか。

ツヴィリング包丁の一番の魅力は、刃から中子まで同じ一枚の鋼材から鍛造されているところ。日本製の洋包丁は刃、中子、口金などが溶接されていますが、こちらのドイツの包丁は一枚材から作られており、それにより安定感が増し、耐久性も抜群となっています。繊細な切れ味に拘る日本の包丁とは違い、ドイツの包丁は世界中の様々な使用環境に耐えられるよう耐久性が重視され、とても頑丈に作られています。
また刃には特許取得しているフリオデュアと呼ばれる冷硬処理が施され、通常のステンレスよりも硬度が向上、鋭い切れ味が長続きします。
ツヴィリングのお薦め包丁









ツヴィリング J.A. ヘンケルスの補足
ツヴィリング J.A. ヘンケルス社には、「ツヴィリング」と「 ヘンケルス」2つのブランドがあり、ツヴィリングは創業時から続く基本ブランド。ヘンケルスは1895年に始まったカジュアル路線のブランド。当ページではツヴィリングの包丁のみをご紹介しています。
最古の包丁メーカー、フリードリッヒ・ハーダー
フリードリッヒ・ハーダーは長く豊かな歴史を誇るヨーロッパ最古の包丁メーカーです。
1600年代初期、ドイツ30年戦争期に刀剣を製造していた事に始まり、1727年には包丁用のブランドPika Schoppenass(スペードマーク)を商標登録。また第二次大戦中には軍需産業で栄えたという歴史もあります。

フリードリッヒ・ハーダーは、自社工房で鍛造、研磨、仕上げなどすべての工程を行うドイツでも数少ないメーカーの1つで、自社の機械設備と職人の技を組み合わせて高品質の製品を作り続けています。包丁には1727年に商標登録されたスペードマークが今でも使われており、また少しアンティークのような雰囲気もあり、独刃物の歴史を感じる事ができる製品となっています。
フリードリッヒ・ハーダーのお薦め包丁







ゾーリンゲンについて
ゾーリンゲン(Solingen)はドイツ西部に位置する都市。

中世より街をあげて刃物生産に力を入れる事で発展してきた歴史があり、ドイツの包丁はほぼ全てこの街で作られています。またゾーリンゲンは、イギリスのSheffield(シェフィールド)や日本の関(岐阜県)と並ぶ世界3大刃物産地の一つとして知られています。